徒然なるままにー

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劇団コヨーテ「優しい乱暴」

UP:2018.11.30

カメイケンという人

思い起こせば、学生時代から見ている人。

当時は、ANDという劇団。かれこれ10年は見ていることになる。

「過激な人だなぁ」「下ネタ好きだなぁ」というのと同時に、『突き抜けている感じが鋭くて好き』というのが第一印象。独特の世界観を構築し、自身は道化を演じることが多く、またそれが板についている。

個人的に気になる人で、札幌で数少ない、積極的に芝居を見たいなと思わせる人。

そして、半年ぶりにこのブログを更新しちゃうくらい、影響を与えられた人。

 

「優しい乱暴」

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【総評】

★★★★☆

ひっさしぶりにおもしろい芝居を見た。ここ数年で1番かなぁ。

良い芝居って、始まって5秒もすればわかるんだけど、音響・照明への演出はもちろん、蟹江役の横尾さんの自然体だが、しっかりとした存在感、科白をしっかり自分自身のモノにしている感じがこの芝居の空気感にスーッと入っていけた大きな要因の一つだと思う。主要キャストのレベルが高く、総合的な演出も多角的にされ、統一された世界観を構築していた。

ちょっと残念だなと感じたのは、小道具の一つがこの世界観には合わないのではないかと感じたこと、役者の実力差のせいでシーンとして成立していない場面があり、そのためか尺が少し長く感じたところ。

けれども、TGRで観た中ではダントツだったので、アンケートは★5としました。

【雑感】

・横尾さんの自然体で力んでない感じがステキ

・チラシのキャッチにも共感していたし、今の自分の精神的に突き刺さる描写が多くて、特にカメイさんとナガムツさんの2人のシーンを中心に、3回くらいスッと涙が出た。全然泣けるシーンではないと思うだんけど、個人的に。それだけで、今このタイミングで、この芝居を観れて良かった

・おばあちゃん役の女性、凄かった!おばあちゃんだった!あまりにおばあちゃんなもんで、パンフ見ても、誰だかわからない!凄かったです‼︎

・過去の作品と比較して、ちょっと柔らかくなった印象。歳月が流れ、作品の質も変化しながら、時代を捉えている感じでステキ。ただ、演出意図ではなく、キャストの演技力のせいで柔らかくなってしまっているシーンもあったように思う。そこはしっかり尖ってよという場面があった

・演劇ってやっぱ総合芸術だなと思わせる、セット、科白の表現、小道具、描写を随所に感じられた

・作品に関係ないけど、劇団名がコヨーテに?coyoteの方がカッコイイと思うだけどなー

【最後に】

演劇って、おもしろくないのが多くて、おまけにチケットも高くて絶望しているんだけど、こういう良作品に出会えると救われる。精神的な充電にもなって、風邪気味だった体調も良くなってビックリ。芝居やりてぇなと思ったし。。

前売2,500円は高いと思う。けど、その価値は十分にあった。日曜までやってます。観てほしい。

 

◯劇団コヨーテ公式ホームページ

https://www.gekidancoyote.com